アーシュラ・K・ル=グィン / 小尾芙佐:訳『闇の左手』

読書会の課題本なので読んでみた。ちなみに恥ずかしながらル=グィン初体験。ほうほう、これはなかなか面白かった。ヒューゴー・ネビュラを独占受賞したのも肯ける完成度だったと思う。文化人類学的手法や作者のジェンダー観が、作品全体に深みと厚みを与えているのが良いね。そこはかとなく漂う神話チックな雰囲気も素敵。解説を読む限りだと、ル=グィンはかなり好みの作風っぽいので、他の著作もチェックしてみなきゃだわよ。